まったくもって、本当に

ボーナスと給料をもらったばかりだというのに、ファイナンシャルマネージャーから電話が入り「なんですかこれは」と「言ってみればこれは破産ですよ」「それをわかっているのか」と告げられ、クレジットカードの没収と日用品の購入に申請が必要になってしまった。スポーツカーを購入するために雇ったはいいが、そもそも生活すら成り立っていなかったのであった。

「あなた相手ならこういうことを言っても良いと思うので」と、現実に目を向かせるような厳しめの一言をいただける機会がいくつかあり、皮肉ではなく感謝している。人間関係があって、なんとか男として気が狂った方向に行かないように生かされていると思う。マジな話。

タイのビーチで流れていたポリスの曲を覚えている。
前の晩に朝まで一緒に踊った女の子とそこで偶然再会するということがあり、帰り道で連絡先を渡したが、自分はどうしようもなくダサかったためにそれきり関係が途切れた。かと思いきや、居候先の最寄り駅前でまた偶然彼女を見かけるということがあって、そんなことがと驚いたが、右足だけが動き、それきりであった。
「運命ならまた会えるよ」
居候先の家主の一言は今でも大切にしているが、諦めの意味になってしまうことが多い。

なるべく仲良くなりたいと思っている人がたくさんいて、けれどもこちらから連絡しない限りは交わされることがないことばかりで、それについてはずっと悩んでいる。