iPodとiPhoneをバラした話

フリマで14年ほど前のiPod(5世代)の美品を手に入れて以来、当時の思い入れもあって使っているが、ディスプレイに横線が入るようになってしまったのと、イヤホンの接続が不安定なので、自分でディスプレイとイヤホンジャック(ホールドパーツ含む)のパーツを交換することにした。 このモデルに関しては他に比べてパーツも多く、ノウハウもネットにいくらでも転がってるのでなんとかなりそうだった。パーツはサードパーティ品を適当な通販で購入した。

ネットにごろごろと書かれているのは「開腹が一番難しい」ということだった。薄い金属板の専門工具や不要なクレジットカード、マイナスドライバを使った例をよく見るが、格闘の末にケースが傷ついたり変形したりしているのが散見された。自分はなんとなく手元にあったラミネートカードとギターピックを使用したところ、キレイにかつ早く開腹することができた。どこにも書かれていなかったがラミネートカードが最適解だと思う。

手順通りにバラして組み立てる。正直バラすのは容易い。組み立てるのが神経使う。組み立てる方法はどこを見ても省略されているし、バラして終わりではないということをはじめから覚悟するべきだと思う。実際、一度組み立ててから電源を入れたところ、エラーが起きてしまった。バラしてまた組み立て直した。たぶんHDのケーブルの接続不良だったけど、あの手のケーブルを扱ったことが無かったので手探り状態だった。

結果としてディスプレイの横線は消えた。でもイヤホンジャックの不良はイヤホンが悪かっただけというオチで、単に純正からサードパーティ品に交換しただけの改悪になってしまった。もう一度バラすのもなんとなくしんどいので壊れるまでこのままにしておく。

味をしめて、カメラにホコリが写るiPhone5sの内部清掃もやってみることにした。 こちらも情報や道具はあちこちにあるので、バラすのにそれほどビビる必要はない。秋葉原で分解工具セットを300円で購入。

簡単な内部清掃なので、ディスプレイ側とバックパネル側にバラすだけに留める。バラすのはiPodと同様に容易い。中身は手垢やホコリなどでずいぶん汚れているので、アルコールと綿棒、エアダスタで掃除する。 ひとしきり掃除を終えたら元に戻すが、大した工程を踏んでいなくても帰りの方が断然厳しい。ピンセットで挟んだネジが部屋のどこかに飛んで行ったりして肝を冷やした(すぐに見つかってよかった)。 組み立て終わるとタッチパネルが反応しない。ケーブルの接続で思い当たるフシがあったのでまたバラす。デジタイザというケーブルがしっかりハマっていなかった。

恐る恐る電源を入れ、タッチパネルの反応を確認して一応完了。しかしディスプレイの隅の方がなんだか暗い不具合。これはもうまったくわからないのでお手上げ。カメラもホコリがまだ写る(カメラ自体のレンズは拭かなかったため、それが原因かもしれない)ので、ヒステリーを起こしそうだった。あとはもうプロに頼む。

「ナメんなよ」という結果に終わったけど、やってみる価値はあると思う。かなりいい勉強になった。今回はやらなかったけど、ディスプレイ側とバックパネル側をセパレートせずにバッテリーを交換するくらいなら、思い立てばたぶんまたやると思う。 10年前にディスプレイが壊れて実家に放ってあるiPodの同モデルがまだあれば嬉しい。バラす。