それでも家に帰る

生来的なそれに苦しめられてみるのは呪いのようなものかしら。
頭にふと鳴る金槌に気づけば、往来の音楽は下品で鼻につく。南米系の男に手を握られたまま聴き取れない英語で囁かれたそれは処女航海のいざないだったのか。委ねたらせめて優しくしてくれと自嘲する後には全部バカバカしくなっていて、トゥクトゥクの客引き運転手のくだらないギャグも笑えないでいる。フェイスブックなんか捨てちまえ。