俺は最低

安酒を数杯あおり(その不味いこと!)、フラフラになった足で駅からバスに乗り込めば不意にこみ上げる吐き気の緊張感があり、ようやく着いた停留所にて財布を見れば1万円札しか入っておらず「なんとか両替できませんか?」と訊けば「もういいから今度払ってよ」とウンザリしながら降ろされて、停留所から家に歩く道では眠りながら歩いていたというのが本当に適当な表現であった。挙句、15分ほど歩いてなんとか家に着いたかと思えば鍵を店に忘れてきたことに気づき、からがら俺は家の裏で「どたっ」と倒れたまま数時間眠っていたらしい(親父がそれを発見したとき、たいそう驚いたそうな)。

そのカラオケでの振る舞いもひどいもので、酩酊状態の後半は奇声を延々発していたりレジデンツをアカペラで歌ったり、断片的な落語をブツブツと言ったり、最後は半分寝たままピクシーズを歌い終えたところで「おい、帰るぞ」と言われたのをかろうじて覚えている。

この翌日は二日酔いこそ無いものの自虐に値する。出かけ数分前にもらったストロベリー・キャンディふうのメールを見返せば、俺はきっと泣き崩れてしまう(比喩)。