不肖

カップヌードルのお湯を温めるためにキッチンへ行くと、そこには何故か数日前のシチューが片付けられないままカビてしまっていた。ひょっとして俺が家族を壊してしまったんじゃないかという気分になって本当にかなしくなった。ここのところ、0時頃に帰宅をしても食事を用意されてることがなくなったのはきっと俺が愛情を無下にしたからだ。

いくらでも卑屈になることはできるが、不意に、自分の不誠実さにハッと気づいて泣きたくなることがある。愛について考えれば宗教家になれる。深みにハマるようでいて、結局は個人的なアピールのようなものだ。
俺を覚えているか?以前の二人を?