パリス・マッチ

最近ツイッターにて辛口なつぶやきを目にしながら、ああそういう事なのかしらと思う。
いったいどこに向けて手を合わせたらいいのか。「ホントの事言ってごめんなさい」なんて皮肉じゃなく、ワケもわからずウヤムヤに頭を伏せてる。これは或るひとりの営業マンのおはなしではない。だから、今回わたしはそれを言わなかった。

思いきり手を広げて、ブラジルの聖像の真似をしてみる。
肩の痛みも何も、わたしから抜けていくのはむなしさばかりである。なんて、そんな字面通りの性格をしているかといえばそうでもなくて、本当は「わかってる」って言いたいんだけど、そんなの言い訳にしかならないもんな。あんたも俺もピエロなんだよ。そして君は僕のバニラ。

「ここがイェルサレムです」と床を指しながら、あの神父だかガイドは口にしたっけな。オタクの女なんかはステンドグラスに手を合わせちゃって、本当にお笑いだった。
外のゴミ箱には鳩の死骸が突っ込まれていて、ここはガンジスでもないのに、なんて気の利いたようなフリをあの頃はできなかったけれど、それでも今のわたしなら、と考えてみたら、あのマヌケなオタク女のようにわたしもメキシコに向かって手を合わせているようで、本当にお笑いだった。