ハットフル・オブ・ホロウ

ちょっとの噂話だったりとかで「もしかして俺って疎まれてるんじゃあ……」とどんどん心が卑屈になっていくのがわかる。考えすぎだろうとも半分どうでもいいとも思っているが本心ではない。例えば相手のメールの返事が少し遅かったりするだけで自分の送信メールに非があったかもしれん、とか、元々嫌われていた(そんなに付き合いたくない)のに俺が接近しすぎたせいなのかと止まらず、これだけ見ると俺がヒジョーにめんどくさいメンヘラのようで可笑しい。

どうしてこんなに卑屈になってしまったのかと探るとどうも3年前の離婚が原因になっているような気がする。「もう耐えられない」と叩きつけられ、ザッと頭に巡ったのは俺が元々相手の親族に好かれていなかったんじゃないか、とか、近所の人との付き合いも実は俺のせいで悪かったんじゃないか、とか、2歳になる子供(当時)も懐かなかったからひょっとして嫌われてたんだろうなという自虐だった。時期的には養育費に充てていたお金を「来月返すから」とギターのオークションに使ってしまったのが離婚の直接の原因だとは思うが「そんな事で?」と思うところもあるし、やっぱり上の要因が嫁の中でもしがらみになっていたんじゃないかと思う。

もうあまりにも「俺が俺が」と荒んでいたのであだち君に「セラピーに行け」と言われて行ってみたが、ドラマや自己啓発本で見るような事しか言われないもんだから反論に自虐を重ねて先生をウンザリさせてしまった(そう見えただけかもしれない)。
週末に気晴らしを兼ねて「mixiの日記のネタにするおwww」と邪な気持ちで日曜礼拝に忍びこむと、ステンドグラスから射す光だったり朗々と読み上げられる聖句に不思議と心が落ち着いてくるのがわかり、修道士?にわけもわからず「ありがとうございます」などと頭を下げてしまった。「よろしければまた来てください」と言われたが、元々ネタにしようなどとふざけた気持ちで行ったのが後ろめたくてそれきり行ってないし、同時にそれが申し訳なくてこの事は日記に書かなかった。

そういう経験からか卑屈からか、昨晩起きたとき、ふいに「あ、俺は結婚できないだろうな」と思った。のは、その一瞬とめどない(漠然とした)不安が流れてきたからというのもあるし、聖書のようになぞっているモリッシーの詩集をこじらせている、か、それとも俺が元々そういう人間だったって事のどっちか。

「私と結婚してくれる?よかったら指輪を買ってよ」
そんな事を今にも言いそうなデブ女と君はよくも一緒に居られるね
あんな女、何も考えちゃいない
僕と結婚してくれる?よかったら指輪を買ってよ
僕は誰の事も夢に見たりしない
自分以外はね